ブログや企業の情報を紹介する公式サイトなどのウェブサイト向けの利用規約についてのページです。ここのページでは、何かのサービスを利用者に提供しておらず、基本的には情報を掲載するのみのサイトやブログの利用規約を対象としています。

情報提供サイトの利用規約で必要な条文については「トップページ」でも説明しております。こちらのページではもう少し掘り下げた内容を掲載します。

ブログ用の利用規約と公式サイト用の利用規約では記載内容はさほど違いはありません。

大きな違いは、下述しますが、すばり「お堅い文章か否か?」です。

また、会員制サービスやネットショップなどの「閲覧者向けの利用規約」も同様の構成になります。

企業などの公式サイト用利用規約の条文構成

ブログや企業の公式サイトなどに向けた利用規約に記載すべき条項を列挙したいと思います。

1. 利用規約への同意、利用規約の適用範囲など

サイトの閲覧には利用規約への同意が必須であることや利用規約がどのような範囲で適用になるかを規定します。ガイドラインやFAQも利用規約を補完する旨規定しておくとよいかと思います。また、海外提供するサービスの場合には、どの国の時間が適用されるかなどもここで記載しておくとよいでしょう。

2. 利用規約の変更について

利用規約の変更に関する事項を記載します。よくある利用規約の条文で

  1. 当社は、ユーザーに対して事前に何らの通知を行うことなく、本規約を変更することができます。
  2. 本規約を変更する場合、当社は、変更後の規約を本サイト上に掲載したことをもって完了できるものとし、本規約変更の効力は、その時点をもって発生するものとします。

のような条文を見ることがあると思います。実際私も利用規約作成の依頼を受けた場合このような定め方をする場合もあります。ただ、この定め方の場合、「定型約款」には該当しないことになってしまいます。契約書の役割として利用規約を作成する場合にはこの定め方ではダメです。

変更の告知期間や告知方法などについての条文が必要となります。

3. サイトやサービスの概要、利用条件など

そのサイトやサービスがどんなサービスなのか、その概要や利用条件などを定めます。自己責任原則や通信機器などの準備、適切な操作などについての規定も定めておきます。また、会員制サービスでは、「会員登録することですべてのサービスを利用できます。」のような内容も記載しておくとよいかと思います。

4. 保証の否認

サービスが利用者のブラウザや通信環境などで正常に利用できない可能性もあります。

そのような運営者の責任ではないトラブルなどに対して極力責任を負うことがないようにサイトやサービスが現状有姿で提供されることや、仮にサービスが正常に提供されない場合でも運営者が責任を負わない旨などを定めておくのがこの保証の否認に関する規定です。

ただし、運営者に重大な過失がある場合などには無効化されますので注意が必要です。

5. 著作権や知的財産権、使用許諾について

サイトの情報や商標、肖像などに関する権利の帰属と使用条件などを規定します。私は3.利用条件でサービスの利用目的を定め(私的使用目的の範囲で~など。)、その目的の範囲内での使用を許諾する形で作成する場合が多いです。

6. 禁止事項について

サイト、サービスで禁止する行為を記載します。サイト内の情報を無断転載されたくない場合はここに情報無断転載禁止などを定めます。また、法令違反や公序良俗に反する行為、不正アクセスやハッキングなど、一般的な禁止事項もここで定めます。通常は同時に罰則・ペナルティを課すものなのですが、このAグループの利用者に対して課すペナルティに実効性は低いので、留意する必要があります。

7. 通知手段について

サイトやサービスに関する重要な通知をする手段を記載します。利用規約の変更などに関する案内などもこの通知手段で通知する形になります。ただ、Aグループの利用者に対する通知手段はほぼサイト上の「重要な通知」などのページへの掲載に限定されるかと思います。

8. 反社会的勢力の排除について

暴力団など反社会的勢力の排除条項になります。Aグループの利用者に対しては宣言程度の意味合いしか持ちませんが、サイトやサービスの社会的信用の向上が期待できるため記載したほうがよいと思います。

9. 個人情報やプライバシー情報の取り扱いについて

サイトやサービスを介して利用者から提供されたり開示された個人情報やプライバシーに関する情報の取り扱いに関する規定を定めます。プライバシーポリシーがある場合にはそれに基づいて取り扱う旨を定めておくとよいでしょう。

10. 第三者運営のサービスの利用について

Googleのアクセス解析やGoogle広告、Amazonアソシエイトを利用している場合にはGoogleまたはAmazonの利用規約で「GoogleまたはAmazonの利用規約が適用になる。」旨と、それぞれの利用規約のURLを利用規約に記載するよう要求されています。

これらのサービスを利用している場合はここでその記載をします。

また、これら以外の第三者サービスを利用している場合もそのことを利用者に告知、同意させるようにしたほうがいいでしょう。

11. サイトやサービスの一時的な中断や終了について

サイトやサービスが地震などの自然災害やサーバーのダウン、メンテナンスなどにより一時的に利用できなくなる場合があることや、それによって生じる損害についての免責などを定めます。また、サイトの閉鎖やサービスの提供を終了する場合の規定もここで定めます。

12. 損害賠償について

利用者が規約違反などで運営者や他の利用者に損害を与えた際の損害賠償の規定です。逆に利用者から運営者に対する損害賠償限度額などの規定も定めます。しかし、Aグループに対してはそもそも無償提供している情報やサービスということになりますので、「運営者の故意または重大な過失で利用者が損害を被った場合を除き一切責任を負わない。」などの定め方でもよいのではないかと思います。

13. 合意管轄や準拠法について

トラブルなどが発生した場合の第一審の裁判を行う裁判所を定めます。また、利用規約がどこの法律に基づいて解釈されるかについても定めます。日本国内で運営されるサービスであれば、海外向けに提供される場合であっても、日本国法に基づいて日本国内の最寄りの裁判所を指定することをお勧めします。

以上が公式サイト用の利用規約で定めるべき内容になります。

ブログ用の利用規約

ではブログ用の利用規約ではどんな内容を定めるのかというと、実は上の内容とほぼ変わりありません。

私の場合、公式サイト向けの利用規約は「第●条」の形式で作成します。他方、ブログ用の利用規約は「1. 本サイトへの同意は~です。」のように箇条書きで書いていきます。

特にポップな印象のブログなどの利用規約で「第●条」と定めるのは違和感があるかと思います。 また、お堅い印象の損害賠償、反社条項、通知手段なども省略してしまうのも一つかと思います。

あとは、何が重要か何を切り捨てても問題ないかは運営者の考え次第です。ただ、最低限必要と考えられるのは、

  • 情報転載の禁止
  • 情報使用に伴う損害に関しての免責
  • GoogleやAmazonのサービスを利用する場合にはそれらの使用についての規定
  • その他使用条件など

になるかと思います。

コメントの投稿を許可するサイトの追加条項

利用者がコメントをサイトに投稿できる場合には、追加の条文が必要です。

なぜなら、利用者が投稿した文章には「たとえその気がなくても」著作権が発生します。それはつまり利用者の著作物ということです。

たとえばその投稿に第三者を誹謗中傷する内容が含まれていたとします。運営者はその投稿を利用者に断りなく削除できるでしょうか?

答えは利用規約などで投稿の削除に関する条文がない限りNoです。利用者の著作物を勝手に削除すると著作権侵害と判断される可能性があります。

コメント投稿の際の注意事項

利用者がコメントを投稿する際に、丁寧な言葉遣いをするとか第三者に不快感を与えないよう心掛けるよう注意喚起する条文を設置します。

コメントの投稿に関する禁止事項

そもそも利用者にコメントの投稿を許可する場合、禁止事項を定めておかなければそのコメント欄は無法地帯になります。以下のような内容は最低限禁止しておく必要があります。

  • 第三者への誹謗中傷
  • 第三者への営業妨害
  • 暴力的表現、性的な表現など
  • 自殺や犯罪などを教唆する発言等

禁止事項に違反したコメントの運営者権限での削除について

上記の投稿に関する禁止事項に違反した場合、利用者に通知や事前の許諾を得ることなく、運営者権限でその投稿を削除できるように定めます。

コメントの著作権の帰属や使用許諾(利用者が著作権を留保する場合)

コメントの著作権の帰属について定めます。著作権を投稿の完了時点で運営者に譲渡するケースと利用者がそのまま保持するケースがあります。私はお客様から指定がない限りは利用者に著作権を残したままにします。

コメントの二次利用について

たとえば利用者が投稿したコメントの内容が素晴らしくて自分の宣伝などに利用したいと思うこともあるかと思います。そういったときにそのコメントを二次利用できるように利用規約で定めておきます。

ただし、投稿された文章や画像を「利用規約に則って」二次利用したとしても、裁判で著作権侵害となってしまう事案もあります。実際にそのような場合にはその利用者に事前に許諾を得ることをお勧めしています。

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